ソフトバンクのキャリアメールでもBccでメール送信する方法

私はスマホiPhone)ユーザーですが、キャリアの月額料金が高く、いよいよ、MNPソフトバンクから格安SIMに乗り換えることにしました。


このとき悩んだのが、電話帳に入っている知り合いへのアドレス変更の連絡方法。私が知り合いに伝えていたアドレスは、いわゆるキャリアメール、「*@softbank.ne.jp」でした。
一方、電話帳の知り合いの連絡先も、ドコモやauソフトバンクといったキャリアメールがほとんど。私はGmailYahoo!OutlookなどのWebメールアドレスは、一通り持っているのですが、キャリアメールがこうしたWebメールアドレスを一括で迷惑メールと認識する設定になっていると聞いたことがありました。Webメールからアドレス変更通知を送信しても、受信拒否されるおそれがあります。

 

せっかく連絡するからには、メールを受け取ってほしい。そこで、キャリアメールからアドレス変更通知を出すことにしました。ここで、課題になったのが

 

MMS画面から宛先をBccにできない

 

でした。

この時代、一括送信メールの宛先をBccにするのは、マナーになりつつあります。一方キャリアメールは、一見普通のアドレスの形をしていますが、いわゆる普通のメールとは仕様が異なり、メーラー(例:iPhoneの「メール」)からBcc設定ができません。 

 

キャリアメールだけど、Bccは設定したい!これを実現させてくれたのが、ソフトバンクS!メールどこでもアクセスでした。これは、パソコンのウェブブラウザで、S!メール(*@softbank.ne.jp, *@vodafone.ne.jp)が送受信できるようになる、というものです。こんなサービスがあったんですねぇ。#これから解約ですが...(^-^;)

まず、上のサイトの「申し込み」から、利用申請しました。利用料は月額300円とありますが、よく読むと、基本パックに入っているユーザは無料とあります。自分は基本パックに入っていたので、無料で利用でき、申請してすぐ使えるようになりました。ブラウザでアクセスすると、いわゆるWebメールのような見た目。Gmailなどと比べると機能は(だいぶ)劣りますが、使えそうです。

 

次に、スマホから「S!メールどこでもアクセス」に、アドレス帳のデータを転送します。iPhoneAndroidの人なら、アドレス帳の転送用アプリがダウンロードできます。

これで、準備が整いました。あとは、Bcc欄に次々とアドレスを入力して、粛々と送信するだけです。無事、目的は果たせました。

 

利用してみて感じた、S!メールどこでもアクセスの課題(難点)を、3つ述べておきます。

1. ソフトバンク系キャリアメールアドレス(@softbank.ne.jp, @vodafone.ne.jp)の宛先が不明な時は、エラーが表示されてそもそも送信できない

宛先に複数のソフトバンク系アドレスが含まれているとき、どの宛先が犯人(笑)かを、しらみつぶしに調べる必要がありました。まずは一旦送信、不明の宛先のMAILER-DAEMONを返すという仕様にしてほしかったですネ...

2. メール作成表示欄からは、300件分のアドレスしか表示されない

私の電話帳には、400件あまりのアドレスがありました。メール作成画面の「Bcc+」をクリックして直接入力できるのは、最初の300件で、最後の100件程度はアドレス帳画面にアクセスしてからメール作成する、というステップを踏む必要がありました。(画面キャプチャがないと、伝わりにくいですね...)

これは謎の制約事項でした。どうしてこんな設計になったのか...。

 

3. アドレス入力欄は、コピペやドラッグ&ドロップができない

これも惜しい点でした。うっかり宛先欄に入力したアドレスをBcc欄に移すとき、コピペができず、打ち直しになりました。

 

...といった制約があり、400件あまりの宛先にまとめて送信!というのは叶わず、ちまちまと、宛先を10件ずつくらいに分けて確認しながら通知メールを送信していきました。

 

ここまで書いておいて、いっそmailコマンドでfromにキャリアメールを指定すれば良かったかも、という事に気づきました。Linux等に明るく、手段を持っている人は、そうすれば良いですね。

 

 

以下は余談。

 

宛先不明によるMAILER-DAEMONも沢山返ってきて、人望ないなー私、と、一瞬寂しい気持ちにもなりましたが、中には、10年ぶりに連絡が取れた人もいたりしました。最初は億劫でしたが、何かと、アドレス変更を通知して良かったと思いました。

 

しかし最近、MNP格安SIMの流行で、アドレスが変わる人が増えています。このMAILER-DAEMONの数を見て「LINEやFacebookでも連絡取れるし、別に変更通知はしなくていいや」と思っている人が多いのだろう、と感じました。おそらく、そんな状況に甘んじて、キャリア側も、もうキャリアメールの利便性向上には、あまり力を入れていないのかもしれません。むしろ、「アドレス変更通知が面倒だし、しばらくキャリアのままでいいかな...」という人もいるでしょう。キャリアメールの不便さは、格安SIM移行に対する歯止め効果も大いにある気がします。とはいえ...この効果に期待するのは、なんとも消極的、というか、後向きな姿勢のように思えます。

 

日本ガラパゴス仕様のキャリアメール。まだまだ利用者の多い、されど流出が進みつつあるキャリアメール。日本の3大キャリアは、人々が徐々に海外のWebメールサービスに移っていくのを、この先もただ黙って見ているのでしょうか。かく言う自分も、今日で10年間お世話になったキャリアとお別れですが...

 

まずは、とにかく、Bccの手段を用意してくれたソフトバンクに最後の感謝の気持ちを表し(笑)今夜は眠りにつきたいと思います。