Raspberry PiへのOS(Raspbian Stretch Lite)必要最低限のインストール手順(MacOS利用)

人に譲ってもらったRaspberry Piを活用すべく、最低限の手順で、さくっとOS(Raspbian)を導入したいと思います。 コマンドラインに慣れている人向けの解説です。ネットワークの回線速度にもよりますが、30分〜1時間くらいあれば終わると思います。 なお、自分にとっては、ほぼ初のRaspberry Piです。

用意したもの

  • Raspberry Pi 1 Model B+
    • シングルコア、無線モジュールとかない2014年頃のもの
  • Micro SDカード(8GB〜) + カードリーダー
  • USB Micro-Bケーブル(一番よく見かけるやつ、給電用) 1本
  • LANケーブル 1本
  • Mac Mini(Mojave)
  • USBキーボード
  • HDMIケーブル+ディスプレイ

OSのダウンロード

Download Raspbian for Raspberry Pi からダウンロードします。ちなみに各イメージの容量は、以下の通りです。

  • Raspbian Stretch with desktop and recommended software: 1.8GB
  • Raspbian Stretch with desktop: 1.0GB
  • Raspbian Stretch Lite: 351MB

自分は、手元のSDカードの容量が小さい、また簡易的なサーバ機能のみを構築予定なので、最も軽量な Raspbian Stretch Lite にしました。 遅いと噂の本家サイトから入手しても、5〜10分程度でダウンロードが完了します。

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Raspbian Stretch Liteを入手

zipを展開すると、2018-11-13-raspbian-stretch-lite.img といったイメージファイルが生成されます。

Micro SDカードへの転送

基本的には

Installing operating system images on Mac OS - Raspberry Pi Documentation

の、"Command Line"にある手順を参考に進めます。

まずはMicro SDカードをFATで初期化します。Macなら「ディスクユーティリティ」を使うのが手軽でしょう。

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「消去」>フォーマット「MS-DOS(FAT)」を選択
次に

$ diskutils list

とし、ディスク名や容量を元に、初期化済SDカードのディスクIDを特定します。これからddでイメージを書きますので、ID番号はくれぐれも間違いのないように...。自分の場合は disk"4" でしたので、以下、(r)disk4と記載します。

イメージデータを書き込みます。

$ diskutil unmountDisk /dev/disk4  
$ sudo dd bs=1m if=2018-11-13-raspbian-stretch.img of=/dev/rdisk4 conv=sync

プロンプトが返ってきたら

$ sudo diskutil eject /dev/rdisk4

として、SDカードを抜きます。

Raspberry Piの起動確認とSSHサーバ設定など

Micro SDカードをRaspberry Piのスロットに挿し、LANケーブル、USBキーボード、HDMIケーブル、USB Micro-Bケーブルを挿して起動します。ログインコンソールが立ち上がったら

  • ログイン名: pi
  • 初期パスワード: raspberry

でログインします。

ただ、初期設定のままでは、SSHサーバが起動していません。今後はRaspberry Piにリモートログインしたいので、起動設定をします。

$ sudo raspi-config

とすると、次の画面になります。

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raspi-configによる設定画面
「5. Interfacing Options」> 「P2 SSH」と進み、"Would you like the SSH server to be enabled?" と聞かれたら "Yes" を選択します。

自分は宅内LANで利用するため、SSHサーバはいったん設定完了とします。設定は他のLinuxと同様、/etc/ssh/sshd_config で行えるので、気になる方は、公開鍵認証、パスワードによるログイン、rootログインの禁止等の設定等を行ってください。

その他

ロケール(言語等)の設定

$ sudo raspi-config

「4. Localisation Options」> 「I1. Change Locale」で

を選択(Spaceキー)します。デフォルトを何にするか聞かれたら「ja_JP.UTF-8」を選択します。

タイムゾーンの設定

「4. Localisation Options」> 「I2. Change Timezone」で「Asia」>「Tokyo」を選びます。

以上の設定が終わり、"Finish"を選び、再起動します。再度立ち上がったら、リモートログインを試したり

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade

等を行ってください。

以上で、必要最低限の設定は完了です。この時点での消費ディスク容量は1.3GB程度(全体の20%以下)ですが、 gcc 6.3.0やglibc、Python2.7(たしか3.5も)等が既に入っており、ちょっとした作業なら始められそうです。

ちなみに私は、この後、Raspberry PiAmazon Dashボタンを宅内コントローラとして使用するためのサーバを構築します。その手順についても追々書きたいと思います。